平成24年度 留学生だより(12)

万 軍(中国)

ウチナーでの留学

名桜大学 万 軍(中国)

青い海、白い砂浜、緑のやんばる、照りつける常夏の太陽、咲き乱れるハイビスカス、南国独特の食べ物・・・

これらは私のウチナーのイメージです。一方、米軍基地との出会いは精神的に心に響くものがあったことを憶えています。また、沖縄で普通免許を持たなければすごく不便なことや沖縄と本土との地域格差は歴然としていることなど、マイナスイメージもあります。しかし一方で勉強の面では、沖縄の名桜大学はとても良い所だと思います。中国の古代書院のような、鳥が囀り、花は芳しく、活気に満ちているキャンパスに、親しくて几帳面な先生方がいる名桜大学は、やんばるの自然に囲まれ、自然が生命を育むかのように私達学生の知識を育ててくれます。

私が沖縄の名桜大学に入学して2年半が経過しました。2010年4月に2年次編入で入学し、来年3月に卒業の見込みです。当初の留学動機は、将来激しいグローバル競争の中で中国語、英語、日本語の三つの言語に堪能な人材になるためだったのですが、沖縄に来て、中国と日本は医療・保健サービスや教育システム及び日本企業の技術力やマネジメントの巨大なコントラストを感じました。特に、沖縄経済を支えている沖縄地域企業に興味を持つことで名桜大学の経営学を専攻しました。そして、学部卒業後は名桜大学の大学院に進学し、言語を学ぶだけではなく、世界に誇る日本式経営や沖縄地域活性化の担い手としての沖縄地域企業活性化の方策などを研究していきたいということも自分の目標になっています。

沖縄地域企業のビジネス戦略に関して、今話題となっている基地問題があっても、沖縄は物流・情報のハブとして東南アジア全域を視野に入れたビジネス戦略に立地優位性があり、アジアの玄関口として、中国・台湾・韓国に近く、那覇-東京間と同等かそれよりも短時間でそれらの国に往来できるという立地優位性は、沖縄の振興発展や沖縄地域企業の活性化を支える柱です。今後、沖縄の振興による地域の経済成長や雇用の増加なども期待できると思います。

これからの沖縄地域企業の研究はまだまだ沢山の課題を乗り越えなければなりませんが、自分の目標へ向かって勇往邁進します。今後私の研究によって地域の人々の生活がより豊かになるように、そのためにほんの僅かでも貢献できるように、熱心に研究に励みたいと思います。