平成24年度 留学生だより(11)

ニンニョ・エスピナス(フィリピン)

留学生活を通して

名桜大学 大学院  蒋 明霞(中国)

 中国で1年ほどの日本語を勉強してから、私は日本に留学に来ました。月日の経つのは早くて、今年で私の日本留学は5年目を迎えました。そして、来年の3月に私は大学院を卒業する予定です。振り返ってみると、この5年間は私の人生にとって、かけがえのない貴重な5年間でした。5年前にただただ勉強したい、学位を取りたいという好奇心と功利心を持って日本留学に来た私は、日本の大学で、先生がたの指導のもと、学問の厳しさに磨かれ、勉強することはただ単なる知識の獲得、また学位の獲得だけではなく、真理を追究することであると分かるようになりました。さらに、日本人との触れ合いを通して、日本人の親切さと礼儀正しさに感心し日本に対するイメージも変わりました。

 私は日本に来る前、海を見たことがありませんでした。最初の海遊びは愛媛県でした。当時は愛媛の宇和島市で一年ほど日本語や日本文化を習いました。宇和島の海はきれいですが、沖縄ほど広くて、真っ白なビーチはありませんでした。沖縄に来てから、沖縄のエメラルドグリーンの海の美しさに魅了されました。沖縄で生活していくと、沖縄の人々の心も海の様に美しいと心強く思うようになりました。

 日本に来る前、歴史や日本に対する情報の不足により、日本に対するイメージはそんなによくありませんでした。しかし、ある日、そのイメージは大きく変わりました。一度スーパーへ行って買い物をしていたら、手に持っていた卵が落ちて、卵が全部割れてしまいました。弁償しようと思って、スーパーの従業員に伝えたら、従業員が優しく対応してくれて、「すみません」と私に言いながら、新しいのを持ってきてくれました。この小さな経験はずっと私の心に留めています。この5年間で、たくさんの日本人、特に沖縄の人々と出会い、多くの感動を受けました。現在、私は日本に来る機会がない家族によく私が見た日本を伝えています。

 この5年間の勉学によって、一つの目標を持ちました。それは、卒業後中国で日本語を教えることです。私は中国の人々に偏しないで本当の日本、そして美しい沖縄を紹介していきたいと思います。