平成22年度 留学生だより(11)

真喜志 恵 (アメリカ)

「一歩を踏み出せ」

琉球大学 県費留学生
真喜志 恵 (アメリカ)

ハイタイ。ワンネー真喜志恵ヤイビーン。あめりかヌぺんしるばにあ州カラ、チャービタン。私の両親はウチナーンチュですが、私自身はアメリカで生まれ育ちました。今回留学に来る前には沖縄には一度も来たことはありませんでした。

沖縄に来て、授業で沖縄の歴史を学んだり、親戚の話を聞いたり、沖縄の人と接したりすることで、両親に対するありがたさと、自分が生まれるまでの家族の歩んできた道のりの大切さが感じられるようになりました。私の両親がアメリカに移民し、どのような苦労があったのかを知り、また親戚とのつながりとその人達の温かさを知りました。ですから私自身のルーツやアイデンティティーについても、考えるようになりました。

沖縄に来てもう6ヶ月が経ちますが、その短い間にも私の意識はずいぶん変わりました。琉大では世界各国からの留学生が勉強していますが、様々な文化を持った友達と接することによって、世界は広くもあるし、小さくもあるのだと感じています。そしてより良い人間関係を築くためには、コミュニケーションをとることが必要だと感じています。コミュニケーションというのは、言葉によるやりとりだけではなく、相手の気持ちや態度、行動や表情でも十分に心が通じるものだということにも気づきました。時には、笑顔だけでも気持ちが伝わります。半年という短い期間ですが、これからずっと長く付き合える良い友達を作ることもできました。

いろいろなことを学ぶ時、実際に自分が体験しないと分からないことも多くあると思います。ですから留学し、世界を教室にする事がいい方法だと思います。特に沖縄は留学しやすい場所ではないでしょうか。小さい島だけれど、気候もいいし、自然も美いし、世界から多くの人が訪れるし、あたたかい心を持っているがおおぜいいます。挨拶さえすれば沖縄の人は、すぐに相手を受け入れてくれます。

沖縄に来ることは私の夢の一つでした。留学期間はあと半年足らずですが、その間に沖縄の文化、沖縄の歴史、家族や親戚のこと、日本語をいっしょうけんめい勉強したいと思っています。そして、将来は大学院に進学し国際関係を専攻したいと考えています。そして社会と経済の発展につくす仕事に就き、沖縄とアメリカの架け橋になるように努めたいと考えています。

誰も未来の事は予想できません。しかし、一番大切な事は、まずは一歩を踏み出し、全力をつくし、その結果から学び夢に近づくように前進していくことではないでしょうか。さあ、みなさん、一歩を踏み出しましょう。