平成21年度 留学生だより(8)

沖縄の優しさ

名桜大学 観光産業学科
范 文婧(中国)

時間のたつのは早いものです。日本に来てもう二年間です。この二年間を通して、特に沖縄での一年間を通して、自分自身いろいろ勉強になりました。

去年4月、多くの人の反対にもかかわらず、沖縄に来て、名桜大学に編入しました。今は思い返しても悔いはないのです。沖縄の人々からもらった優しさがずっと心に残っています。

沖縄の伝統文化は中国から大きな影響を受け取りましたので、風俗から食べ物まで中国と似合うところが多いです。旧正月とほかの旧暦の祝日、シーサーやチャンプル、また、てびち、首里城のスタイルなど、これらを見て、おのずと親近感を覚えます。沖縄はまるで私の第二故郷のような感じがあります。

沖縄での生活で一番感心しているのは沖縄の人々の暖かい心です。学校生活での教職員や、バイト先の人々、店に来るお客様の優しさも感じます。“頑張ってね!”毎回こうゆう話を聞くと、泣きそうな気持ちが自然とわいてきます。その度、私が一人で戦っているのではない、多くの人々が支えていることを実感します。

ある日の朝、私がドアを開けると、ドアのノブにレジ袋が掛かっていました。その中に何かが入っていました。戸惑いながら紐を開けると一枚の手紙がありました。 “野菜、ジャガイモは自分の畑で作った物です。これから夏に向けていろいろ作っています。試食して下さい。”なるほど!警備室のおじさんからのプレゼントでした。この手紙を読み終え、非常に感動しました。バイト先でも沖縄の人々の優しさを感じます。今年4月から学校の近くにある“ローソン”で働き始めました。コンビニのバイトは初めてなので、以前のバイト先の料理屋とは仕事内容がぜんぜん違い、多くのことが分からない事だらけでした。レジのやり方から勉強しました。私は忘れっぽいので、同じことでも何度も聞きました。最初はレジで間違えたり、タバコの販売もうまくできなかったり、店が猫の手も借りたいほど忙しいとき、私は何の役にも立てず迷惑をかけるばかりでした。罪悪感が心を打ちました。もう嫌がられたと思いきや、オーナーは私を使い続けてくれます。勇気をもらいました。いつも周りの人に甘やかされてきた私は、自分から頑張って人の役に立ちたくなりました。

学部卒業まであとわずか半年ほどの時間なので、今、私は大学院に入るために頑張っています。これから、多くの人々と出会うのは楽しみにしています。沖縄の人々と出会い、愛情と元気をもらいました。本当にありがとうございます。